脳外傷友の会の活動

  • 日本高次脳機能障害友の会の活動について教えてください。

日本高次脳機能障害友の会の活動について教えてください。

2000年4月に「日本脳外傷友の会」として結成され、2018年11月29日に「日本脳外傷高次脳機能障害友の会」へ名称を変更しました。

結成当時は、名古屋の「脳外傷友の会・みずほ」神奈川の「脳外傷友の会・ナナ」札幌の「脳外傷友の会・コロポックル」と、わずか3つの団体の連合組織にすぎませんでしたが、現在では全国に19の「脳外傷友の会」を冠名とする正会員団体、それ以外の名称の準会員団体40を擁する、高次脳機能障害がある方の支援組織となりました。

結成当時は、国や地方自治体による支援もなく、障害者手帳も取得できない、自賠責保険による障害認定の等級も低く抑えられ不利益を蒙るものが多いという状況でした。

「谷間の障害」と呼ばれていた状況を何とか打開したいという一念から、積極的に厚生労働省への働きかけをしたことが、2001年から厚生労働省による高次脳機能障害支援モデル事業へと繋がりました。その拠点病院が置かれた地域は、12箇所ですが、うち、10箇所には脳外傷友の会が設立され、活発に活動しています。

各種の相談に応じるほか、相互の親睦、交流 情報の発信、行政への交渉、作業所などの自主運営、就労援助などに取り組んでいます。

連合会としては毎年各地で、全国大会を開催しています。又、厚生労働省への要望交渉の他、国土交通省への交通事故被害者救済を訴えてきました。

その結果、障害者自立支援法にも、初めて高次脳機能障害者支援・普及事業として、文言が入りました。現在多くの問題点のあるこの法案で、障害認定がきちんと行われ、必要な支援が実施されるか否かは不透明な状況ですが、より良い支援が実施されるよう今後も粘り強く、ネットワークをさらに強化して活動していく予定です。そのためには、国内の多くの障害者団体との連帯も大切と考え、日本障害者協議会に加盟しています。

又、診療報酬の改定によるリハビリテーションの日数上限問題への反対運動など、医療費削減、社会保障費削減という国の政策にそのまま飲み込まれることの無いように、障害当事者、家族の人権の保障・権利擁護の運動を展開していく方針です。