相談機関

救命救急病院で、救命はされました。転院を勧められています。どのように病院をさがしたらいいでしょうか?

●意識が戻っている方の場合
意識が戻っていますか?戻っている場合は積極的にリハビリに取り組んでいる医療機関を探すことが大切です。リハビリには家族の暖かい励ましなどが必要ですから、今ご入院の救急病院が、遠隔地にある場合は、できるだけ、ご家族の居住地に近いところで、リハビリテーション病院を探しましょう。
※一般的には急性期医療から、回復期リハビリテーション病棟がある医療機関に転院することとなります。急性期医療から回復期リハ病棟への転院は「発症から2ヶ月以内」とされていましたが、2020年度(令和2年度)より発症からの期間に係る事項は削除されています。

●意識が戻ってない方の場合
意識消失の期間にもよりますが、いろいろな医療器具をつけたままの長距離移動は、生命の危険があります。現在入院中の病院から、あまり遠距離で無い範囲で探す方が無難です。

交通事故による重度障害者の専門病院として、全国に4つの療護センターが設置されています(ただし入所者の定員が限られています)。労災病院も各地にあります。労働災害以外の方の入院も受け入れています。

また以下のような方法で積極的に相談をして見ましょう。

1)主治医に相談する
主治医に相談しましょう。医者のネットワークで、適切な医療機関を紹介してくれるかもしれません。
2)医療相談室に相談する
救命救急センターや、大学病院、公立病院には、医療相談室が、設置されているのが一般的です。そこでは、MSW(医療ソーシャルワーカー)など、知識、情報をもった専門家が相談に乗ってくれます。できるだけあなたの事情に沿って、適切なアドバイスが受けられるよう相談をしましょう。
3)当事者団体に相談する 正会員団体 準会員団体
4)インターネット等で探す
詳細情報が掲載されていますので、お勧めです。整形外科系のリハビリテーション病院ではなく、脳神経外科、神経内科のある病院をお勧めします。また後遺症としての高次脳機能障害に対処できる病院かどうか、調べる必要があります。理学療法、作業療法、言語聴覚士、できれば臨床心理士がいることが望ましいです。診療科目別、都道府県別などのほかに、診療日、医師の紹介、スタッフの紹介、地図などを調べることが可能な場合もあります。

リハビリテーション病院からも退院し、在宅しています。入院中には感じなかった、後遺症が残っているようです。受傷以前とは、性格も変わってしまったようで、意欲をなくしたり、怒りっぽくなったり、しています。以前はできていたことも、記憶力が悪くなって、何度も、聞き返したりします。あらためて、脳のリハビリテーションができる医療機関を探したいのですが―。

高次脳機能障害という後遺症が残ったのかもしれません。退院の時主治医からこのような障害が残る可能性についての注意はありませんでしたか?
1)主治医に早速相談しましょう
診断・評価を受けることが必要であると思います。再入院、又は通院で、できるところもあります。高次脳機能障害支援モデル事業の結果、診断と評価の基準が決まり、マニュアルもできましたので、この障害を持つ方々への支援は拡大しました。高次脳機能障害支援普及事業の拠点病院、拠点施設のお近くにお住まいの方は、できるだけその病院にご相談ください。
2)当事者・家族会情報、インターネット情報をご覧ください
退院後も障害福祉サービス、介護保険を活用し、通所サービスの利用などで生活リズムを整え、日常生活の中でリハビリに取り組むことをおすすめします。他者との関わりや体力が向上することが少しずつ認知機能を回復させることにつながります。
3)当事者家族会の無いところでは、一人で悩まないで、お住いの拠点機関に相談してみましょう。

精神科医に通院しています。精神科医が「あなたの症状は、事故の後遺症の高次脳機能障害だと思う。私は専門外なので、良く知っている医療機関に変えるように」と言われましたが、私の治療に対する逃げ口上のように思えてなりません。変えた方がいいでしょうか?

大変良心的なお医者さんですね。精神科医の中には、確かに高次脳機能障害にあまり詳しくない方が、おられます。統合失調症や、うつ病などをご専門とする方々が多いからです。あなたを嫌っているわけではありません。早速医療機関を変えることをお勧めいたします。